• 動悸は自分の心臓の拍動に敏感になって、不快感や違和感を自覚する状態のことを言います。
    脈が早い、脈が飛ぶ、脈がゆっくりになる、心臓の拍動を強く感じるなどです。

    今回は動悸を感じた時にご自身で出来る、脈の取り方と診断時にお伝えいただくと良いポイント等をご紹介します。

動悸はどうして起こるのか?

動悸の中には不整脈などの心臓の病気や心臓以外の病気で起こることもあります。
例えば、貧血、熱がある、緊張している、心の病気、他にも更年期障害、低血糖、寝不足、アルコールを摂取した時、タバコを吸った後、カフェインを取った後などにも動悸を感じることが多いです。

動悸が気になって病院へ受診しても、その時は動悸が治まり異常なしと言われてしまったら?

実際に動悸があっても、病院にかかる時にはその症状がなくなっているということはほとんどです。長く動悸が続くようであれば、実際に病院を受診した時に心電図で分かることがあるでしょう。ただ、実際には、動悸が治まっているとが多く、心電図をとっても「異常なし」となる場合がほとんどだと思います。

動悸を調べる方法はさまざまな検査があります。

1日着けるホルター心電図や、5日〜1週間ほど着け続ける心電図の機械もあります。
こういった検査で不整脈があるかを調べることができます。

最近では、スマートウォッチにも不整脈を検出する機能がついているものもあります。
特に心房細動という不整脈については、スマートウォッチの検出機能は優れていると思います。

実際に患者さんのスマートウォッチの心電図結果を見せもらい「あ、これは心房細動だね」と病気の発見に繋がった方もたくさんいらっしゃいます。
ただ、スマートウォッチを持ってない方もいらっしゃいますし、すぐに動悸が治まってしまうことがほとんどです。

そこで、動悸を感じたら、まずご自身でやっていただきたいことをご紹介します。

普段から脈の取り方と動悸を感じる時の状況を覚えておこう

◯手で脈を確認する方法
手には、頭骨(とうこつ)という骨があります。頭骨の内側に人指し指と中指を2本で軽く添えます。そうすると脈を感じるはずです。
これで脈が乱れてないか早くないか見ることができます。ただ 慌ててるとなかなか脈が取れないことがあるので、普段からやってみましょう。

◯首で脈を確認する方法
顔を横に向けると首に筋肉が出てきます。この筋肉の下のところに人指し指と中指をあてると。同じように拍動を確認できます。

◯状況を記録しておく
脈が乱れた場合、早くなってるか、遅くなってるか、そういったことがある程度、ご自身で理解できると思います。
医師が不整脈もしくは動悸をみて、診断をつけるためには、心電図を見るのが1番よく分かりますが、分からないことがほとんどです。

そういった場合によく患者さんに聞くのが、どういった時に症状を感じたか?ということです。

・起きた状況
・どれぐらい続いたか
・脈が飛んでいたかどうか
・早かったかどうか
・他の症状は感じないか
(例)胸が痛かった、呼吸が苦しかった、頭痛やめまいがあった、血圧が低かったなど

こういったことを確認することにより、医師は 頭の中で「これかな?」というあたりをつけていきます。その時の情報がより詳しく分かると、診断に早くつながることが多いのです。ぜひ、脈の取り方は覚えてみてください。また、診断前には不整脈以外の動悸の可能性についても確認します。血液検査の結果からは貧血、甲状腺機能の状態などがわかります。
他にも持病など、さまざまなお話をお聞きした上で診断につなげていきます。

まとめ

動悸を感じたら、脈を取る、その時の状況を覚えておく(またはメモなどに記録する)、診察にお伝えいただくことで診断や治療に早くつがることが多いです。

不整脈については、前述しましたが、スマートウォチでも見ることができますので、気になる方は着用を考えてみるといいでしょう。

病気の中には、薬での治療が必要なものや、場合によっては命に関わることもありえますので、症状がある時は早めに受診をしましょう。