心臓神経症とは?
心臓神経症とは、胸が痛い、苦しい、動悸がするなど、心臓の病気のような胸の痛みを特徴とした症状が出ます。ただ、実際に心臓には異常はなく、検査上では「大きな異常がない」と言われることが多い病気です。
例えば、以前他の病院にかかっていたり、他のクリニックで診てもらった方もたくさんいらっしゃると思います。胸が痛くて心臓を疑って循環器内科を受診したり、肺の病気を疑い呼吸器内科を受診したり、食道の病気を疑い消化器内科に受診したという人もいるかもしれません。
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受診前に準備しておくべきこと
違う病院にかかる時にまず大事なことは、以前に実施した検査がある場合はその結果をお持ちいただけると、診察がスムーズです。また、以前と同じ検査をもう一度することもなく、早く診断に至ることができると思います。
受診時に伝えるべき症状のポイント
胸の症状があると不安が強くて受診しても、しっかりお話できなかったり、うまくまとめられない…なんてこともあると思います。そこで、よく質問されるようなことを今回はお話しします。
まず症状についてです。症状は例えば、痛み、動悸、息苦しい感じなど、その人によっていろんな症状があると思います。よく診察時にお聞きしているのは、症状が起きやすい時間帯や起きやすい状況です。
(例)
- 朝に多い
- 夜中に多い
- 仕事している時に多い
- 学校に行っている時に多い
- 一瞬だけ起こる
- 10分続く
- 1日続く
- 1日の中でもすごく強い時もあれば、何もない時もあるなど
このように症状の詳細を聞いていきます。これによって病気をある程度絞ることができます。
服薬情報の重要性
現在、服用している薬があるか、何も大切な情報です。これは薬の影響で症状が出る場合もありますし、飲んでいる薬から、前の先生がこういった病気を疑っていたんだろう、ということが分かることもあります。そして、薬を飲んでいるけれど効いていないのであれば、疑っている病気ではないかもしれない、こういったことも分かるので非常に大事になります。
症状の記録と伝え方の工夫
うまくご自身の気持ちや感じている症状をお話しできるようにメモのご準備をオススメしています。診察時に緊張して話せない方は、以下の情報を事前にメモをしておくと良いでしょう。
- いつぐらいからの症状なのか
- どれくらいの頻度で出るのか
- 起きやすい状況はあるのか
- 持続する時間はどうか
このようなことを紙や問診票に書いて診察時にお話しできるようにメモしておくと良いでしょう。
医者として診察する以上、“患者さんが症状なく笑顔で帰ってもらいたい”という気持ちが強くあります。そのために必要な情報はたくさんあります。スムーズに診察をすること、そして早く診断にたどり着いて苦痛を取り除くために、こういったメモを共有いただくことは早く良くなるために大事だと思います。ぜひ、紙やスマートフォンにメモをして、普段から記録しておいて、そういった状況を教えていただけると、こちらとしては非常に助かります。