• 今回は、痛風になってしまったときに取るべき正しい行動や、痛風を予防するための食生活・ライフスタイルの見直し方について、医師の視点から分かりやすく解説します。

痛風を発症するリスクが高い人とは

「痛風」という病名を聞いたことがある方は多いと思います。非常に痛く、つらい病気であることは知られていますが、「ビールをよく飲む人がなるものでしょ? 自分には関係ない」と思っていませんか?

実は、健康診断で尿酸値が7.0 mg/dL以上になると「高尿酸血症」と診断され、さらに9.0 mg/dLを超えると痛風を発症するリスクが急激に高まります。

痛風の主な症状と3つの特徴

痛風は20代以上の男性に起こりやすく、ある日突然、関節の腫れや激痛が襲ってきます。
足の親指の付け根が典型的な場所ですが、足首や膝など、他の関節に起きる場合もあります。

主に次の3つの特徴があります。

  • とにかく痛い(靴が履けない、歩けない、仕事が手につかないほどの痛みが伴う)
  • 赤く腫れ上がってしまう
  • 患部が熱を持っている

いざという時に!痛風発作が起きたときの正しい対処法3つ

もし痛風の発作が起きてしまったら、まずは痛みを和らげ、悪化させないための適切な処置が必要です。効果的な対処法は以下の3つです。

  1. 患部を心臓より高くする
    足をクッションなどの上に乗せ、高く保つことで腫れや痛みを軽減します。
  2. 患部を冷やす
    熱を持っている患部を氷水などで冷やしてください。
  3. 早めに医療機関を受診する
    内科、外科、整形外科のいずれでも構いません。我慢せず早めに医師の診察を受けましょう。

やってはいけないNG行動

発作が起きているときに、「温める」「マッサージをする」「無理に歩く」「市販の痛み止めだけで我慢する」といった行為は、症状を悪化させる原因になるため絶対に避けてください。

医療機関での治療の流れ

医療機関では、他の病気ではないかどうかの鑑別を行い、痛風と診断された場合は専用の鎮痛薬(痛み止め)が処方されます。また、血液検査で尿酸値を調べます(過去の健康診断のデータがあれば持参するとスムーズです)。

治療はまず痛みを取ることを最優先します。

通常、1週間ほどして痛みが落ち着いた段階で、尿酸値を下げる治療を開始します。痛みのピーク時に尿酸値を下げる薬を飲むと、数値の変動によって逆に痛みが強くなることがあるため、コントロールがついてから処方するのが一般的です。

尿酸値の正常値は7.0 mg/dL未満ですが、治療では6.0 mg/dL未満を維持することを目指します。

痛風を予防・再発防止するための生活習慣 5つのポイント

痛風は一度治まったように見えても、治療を中断すると再発しやすい病気です。日頃からの生活習慣の見直しが最も重要になります。

① 食事の量を控えて体重を落とす
肥満は高尿酸血症のリスクを高めます。全体の摂取カロリーを抑え、適正体重を目指しましょう。

② プリン体の摂りすぎに注意する
プリン体は体内で尿酸に変わります。以下の食材にはプリン体が多く含まれているため、食べすぎに注意が必要です。

  • レバーなどの内蔵類、肉類
  • 魚介類(一部の魚や干物など)

③ アルコール(特にビール)を減らす
「ビールはプリン体が多いからNG」というのは有名ですが、アルコール自体に尿酸値を上げる作用があります。ビールはもちろん、他のお酒も適量を心がけましょう。

④ 積極的に摂りたい食材を選ぶ
尿酸の排出を促したり、体をケアしたりするために、以下の食材を意識して取り入れましょう。

  • 野菜、海藻類(尿をアルカリ性に傾け、尿酸を排出しやすくします)
  • 牛乳、乳製品(尿酸値を下げる効果が期待できます)
  • ビタミンC

⑤ 水分補給と適度な運動・ストレス発散
◯水分をたくさん摂る: 尿の量を増やし、尿酸を体外へ排出しやすくします(※甘いジュースではなく、水やお茶がベストです)。

◯適度な有酸素運動: 激しい筋トレは逆に尿酸値を上げてしまうため、軽いウォーキングなどの有酸素運動が効果的です。

◯ストレス発散: ストレスも尿酸値を上げる要因になります。

まとめ

今のところ症状がない方も、健康診断で尿酸値が高めだった場合は、今日から食生活や運動習慣を見直して予防に努めましょう。日常の小さな意識の積み重ねが、健康的な毎日につながります。ぜひできることから始めてみてください。